2015年6月17日水曜日

茂雄さんのインタビュー公開

2014年の1月、つまり3館による江上茂雄展が終わって数か月後、そして茂雄さんが旅立たれる1ヶ月前、幸運にも茂雄さんに改めてインタビューできる機会を得ることができました。

展覧会を準備している間にもいろいろなお話を聞いたつもりでもこの時初めて聞いたことがあり、それどころか息子さんたちも聞いたことがなかったような話もあり、あるいは前にお聞きした内容とは違うところがあったりと、その意味では実に生々しい1時間半×2日でした。

とくに2回目のインタビューでは茂雄さんもお疲れの様子で、とてもたどたどしいものとなりましたが、そのたどたどしさもなるべくそのままに記録しようと文字にしています。ですのですこし読みにくいかもしれませんが、「それもまた茂雄さんらしい」とお付き合いいただければ幸いです。

http://www.oralarthistory.org/archives/egami_shigeo/interview_01.php

このインタビューは、日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴのみなさんからの提案と協力により実現しました。

http://www.oralarthistory.org/

茂雄さんご自身は照れくさがって、「勘弁してください」なんておっしゃるかもしれませんが、茂雄さんの言葉をこういう形でアーカイヴしてもらえたことは、わたしたちにとってとても喜ばしいことですし、誰よりわたしにとっては、改めて茂雄さんと向かい合うことのできるかけがえのない時間をつくってもらえて、心より感謝しています。ありがとうございました。

2015年5月11日月曜日

【2015年夏】展覧会のお知らせ@広島

「私の鎮魂花譜」より

すっかりご無沙汰してしまっています。もうすっかり雪も解け、桜も散り、青葉が目にまぶしい季節になりました。

うれしいお知らせがあります。茂雄さんの作品が今年の夏、展覧会にたくさん出品されることになりました。

60歳までのクレパス・クレヨン画の制作のかたわら断続的に描きつづけられてきた「私の鎮魂花譜」シリーズが、広島市現代美術館で開催される展覧会「ライフ=ワーク」に一挙展示されます。

福岡ケンビで開催した江上茂雄展を見に来てくださった担当学芸員のM氏からラブコールをいただき、今回の運びとなりました。

広島市現代美術館では、被爆(戦後)70周年を迎えるにあたって広島の「これまで」と「これから」、そしてなによりも「今」を見つめ直すための3部作が企画されており、「ライフ=ワーク」はその第一部に位置づけられています。茂雄さん以外にも10余名のつくり手たちによる「生の結晶」が紹介されます。

また続報が届けばお知らせいたしますので、どうぞお楽しみに。

あ、ちなみに現在広島ゲンビで開催されている赤瀬川原平展もとてもおススメの展覧会ですので、お近くの方、来広の予定のある方は足を運んでみてはいかがでしょう。


広島市現代美術館

「ライフ=ワーク」展



2015年2月26日木曜日

勿忘草の忌

「私の鎮魂花譜」より


今日、2月26日は茂雄さんが旅立たれてから一周忌にあたります。勿忘草(わすれなぐさ)の忌。そんなふうに刻んでみることにしました。

このブログを遡ってみたり、作品集や展覧会図録の頁をめくったりしながら、しばし茂雄さんといっしょの時間を過ごしてもらえればうれしく思います。

「もうそんなことせんと、そっとしておいてください」と、茂雄さんは向こうで笑っていらっしゃるかもしれません。

でも今日も、ちゃんと雨が降りましたね、茂雄さん。(たけ、とく、かじ)

2015年1月8日木曜日

今日の茂雄さん(その9)

664×481cm クレパス・クレヨン

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。2015年がみなさんにとってどうか健やかで安らかな年となりますように。

「茂雄さんであれば年の最初の一枚はどれを選ぶだろう?」と考えてはみましたが、答えなど分かる訳もなく、季節感など度外視してしまったこの一枚。

この道の向こうになにか明るいものを感じられる1年となればうれしいですね。

ゆっくりゆっくりまいりましょう。(たけ)