福岡ケンビでの江上茂雄展、会場風景の写真を少し整理しました(どれもこれも私が撮ったものなのでいまいちパッとしませんが...)。
展覧会が終わって早1か月(大牟田市立三池カルタ・歴史資料館の江上茂雄展は先日12月8日に終了したばかり)、まだまだいろんなことが進行中で、懐かしいという感慨は湧きませんが、会場を訪れてくださった方々の笑顔や溜息、涙なんかが思い出されます。
この会場は、展覧会企画者である私の「ああしたい、こうしたい」という思いを空間デザイナー(であり美術家でもある)坂崎隆一さんが(限られた予算と時間のなかで)みごとに具現化してくれたもの。
とくに水彩画を平面展示するための長ーい台や、絵を覆う木製カバーなど、たくさんの方が「こんな展示は見たことないけどとても見やすいし、茂雄さんが見ていた風景が見えてくるようだ」と共感を寄せてくださいました。
ちなみに坂崎さんは、同じく私が担当した「糸の先へ」(2012年)、「小石原焼と小鹿田焼 いとおしいやきものたち」(2010年)、「ぼくの久留米絣ものがたり」(2008年)などの会場空間も手掛けてくれた、展覧会を実現するうえで私がもっとも信頼するパートナーのひとりです。
また、江上茂雄さんのクレパス・クレヨン画を飾っていたシンプルで印象的な白い額。これは茂雄さんの次男であり、現代美術作家でもある江上計太さんにつくってもらいました。木材とスチレンボードによるこの額が茂雄さんの絵と調和し、作品がとても明るく見えたことは皆さんの記憶に生々しく残っていることでしょう。
DIY感にあふれたあのあたたかい展覧会場は、彼らの献身的な協力と茂雄さんの絵に対する愛情がなければ実現しませんでした。(たけ)